羽織は着物の上着として着られるもので、着物と一緒につくる方も多いですが、あまり着る機会がない、いただいたけどサイズが合わないなどの理由で売られることも少なくないです。
羽織とはどんな着物なのかや、羽織を売りたい場合にどこで売るのがよいか、買取相場はいくらなのかについてまとめました。
羽織とは
羽織とは、着物の上着として着られる和服で、様々な素材で作られたものがあり、衿を外側に折って胸元にある紐を結ぶ形状をしています。
着物の上に着て塵除け(ちりよけ)の役割をし、着物が汚れたり、日に当たって色が変わったりしないように守るために着ます。道行着や雨コートなども着物の上に着ますが、道を歩くときの防寒着なので役割が違います。
羽織の衿(えり)は、ジャケットの衿のように外側に折り返すと前の衿もそのまま自然に折り返され、前を開けて着物や帯を見せるような形で着ます。胸の部分に羽織紐をつけて左右で結んで留めるため、凝った素材やデザインの羽織紐も多いです。
羽織はセミフォーマルから普段着まで幅広く活用でき、縮緬(ちりめん)、紋綸子(もんりんず)、手描き友禅、刺繍、絞り染な木綿、ウールなどさまざまな生地や技法が使われています。
長い歴史を持ち、昔は男性が着るものでしたが、江戸時代には深川芸者さんが着るようになって明治以降に一般の女性も着るようになりました。洋服でたとえるとカーディガンに当たり、部屋の中でも着たままでよい便利なアイテムです。
留袖、色留袖、紋付訪問着などを着るフォーマルな場では羽織は相応しくないとされています。ただし、紋付黒羽織(もんつきくろばおり)は、1つ紋を入れて入学式や卒業式などのあらたまった場所に着て行くことができ、昭和40年代から50年代にかけて流行りました。
羽織には、丈の短いタイプの羽織と膝下を越える長いタイプの羽織があり、短めの羽織はカジュアルに、長めの羽織はエレガントに装うことができます。
裏地のある羽裏(はうら)のあるものは裏地のある袷(あわせ)の着物を着る時期と同じ10月から翌年の4月の中ごろまで着ます。
5月はまだ袷の時期ですが暑くなってくるので、羽裏の無い単衣の羽織、夏は冷房で室内が冷えるときはレース、夏物用の生地でつくられた紗、絽の羽織を着ます。
羽織の買取をしてくれるのはどこ?
着なくなったり譲り受けたけどサイズの合わない羽織は、捨てるのはもったいないし保管していても手間がかかります。不要な羽織を売りたい場合にどこで売るとよいかについてまとめました。
ネットオークション
インターネットを利用したオークションは、じつは手間のかかる作業で慣れていないと大変です。必ず落札されるとは限らず、落札されても羽織の配送手続きが必要なので住んでいる地域によっては車がないと難しいです。
しかもオークションは出品者に対する信頼が大切なので、はじめての出品だと信用がなく売れても高値が付くのは難しいです。
リサイクルショップ
正絹と呼ばれるシルク100%の素材の羽織は、他の着物のようにリサイクルショップに持ち込むと買取ってもらえることもあります。けれど、リサイクルショップは通常、交通の便の良い場所にお店をかまえたり、従業員が何人かいるのでコストがかかります。
その分、買取価格が安くなってしまったり、専門の知識がないと高価な羽織でも価値がわからずほとんど値が付かないこともあります。
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インターネットで申し込める着物買取専門店
インターネット申し込みができる着物買取の専門店もあり、自宅に居ながらお手軽に申し込めるのが人気です。
無料で自宅に出張にきてくれたり、宅配で送ったりして査定してもらえてとても便利です。着物のことを知り尽くした着物鑑定のプロが見極めてくれるので安心、価格も納得できます。
しかも、店舗を持たない専門店も多くコストが掛からないため、店頭販売をしているところよりも高値で買取ってもらえることが多いです。
羽織の買取相場
着る機会のなくなった羽織や不要になった羽織を買取してもらう場合の相場や高価買取のポイントについてまとめました。
保存状況が大切
しつけ糸付きで未使用品は高値が付きます。
古い羽織の中には、刺繍のあるものも多く刺繍部分がほつれたり傷みがないか、保管臭がしないか家のタンスに保管したままではなく事前にチェックをしてみてください。保存状態で買取価格が違います。
アンティークの羽織が人気
羽織には流行があります。明治から大正、昭和のはじめにかけては膝下まである長羽織、昭和40年頃から軽やかな短い羽織、近年は長い羽織が流行りです。
戦前のアンティークな羽織は、羽裏のデザインが斬新ものやデザインが大胆なものが多く人気があるので、思いもよらない高価格で買取ってもらえることもあります。
実際の羽織の買取価格は100円~20,000円以上
羽織は、未着用だったり着装回数が少なく160㎝以上の大きめのサイズで状態が良いものや、羽織紐とセットになっているものだと高値が付きやすいです。
また、伝統工芸品や人間国宝の作品はもちろん、戦前のアンティークのものも上述のように人気があり、高値が付くことがあります。
無名のものでは100円~1000円程度になることも少なくないですが、羽織紐に価値がある場合など、1万円以上の高い値をつけてもらえることもあります。
羽織の買取例は、たとえば下記のようになります。
二重紗(與三右衛門 )西陣織羽織 800,000円 | 20,000円~ |
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戦前の正絹・手刺繍・手絞り・羽織紐付アンティーク | 10,000円~ |
戦前の正絹 無双羽織アンティーク | 8,000円~ |
着物を売るなら着物買取の専門店
羽織の相場は上記のようにアンティークな昔の品物も高値が付くことがあります。
自宅に居ながらインターネットで申し込める着物買取専門店は、着物のプロの鑑定士が自宅に出張してきてくれたり、宅配で送ったりして無料で査定してもらえるので安心です。
羽織の買取相場といっても、実際にその羽織を見てもらわないと買取価格は様々なので、まずは査定をお願いしてみましょう。
どの専門店を選べばいいか分からない方は、サイトでも利用している方が多いバイセルや買取プレミアムや着物10(旧ヤマトク)をおすすめいたします。
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