着物といえば、メインとなるのは絹で織られたもので、ほかも麻や木綿の天然素材が基本となりますが、中には化繊(化学繊維)で作られた着物もあります。
また、戦後に普段着用として流通したウールの着物もあり、これらの化繊やウールの着物は絹のものより価値が低いため、着物の買取に精通している業者でないと、買い取ってもらうことも難しいです。
化繊やウールの特徴、買取相場や、どこで売るべきかについてまとめました。
化繊の着物について
着物は本来絹や麻の天然繊維の糸で織られたものでしたが、戦後は化繊のものも流通するようになりました。
ポリエステル100%の着物でウオッシャブル加工されたものは「洗える着物」、「ニューキモノ」と呼ばれ手軽さから若い女性や海外でも人気を集めています。
化繊の着物のメリットは、なんと言っても手間がかからないことです。自宅で洗え色落ちが少なく丈夫なので雨の日にも気軽に着ることができます。
さらに、虫が付いたり変色することがほとんどないため保管に気を使いません。洋服感覚のお手頃な価格で購入でき既製品の仕立てあがった着物は、購入後にすぐに着ることができます。
また、年間を通して着ることができるのもメリットです。通常、着物は素材によって時期が違いますが、化繊の着物は袷(あわせ)と呼ばれる10月~5月までの裏地を付けて着る着物、単(ひとえ)と呼ばれる裏地を付けない着物、盛夏向きの薄い素材の着物があります。
化繊の着物のデメリットは、夏の着物とされていても天然素材にくらべ通気性が悪く、冬は静電気が起こりやすいことです。
また、不要になっても新品が安価に入手しやすく、中古で売るというのもなかなか難しい場合が少なくないです。
ウールの着物について
ウールの着物は、羊の毛で織られた着物で、昭和40年頃に、洋服が主流となる中で和服の販促用として流行し、現代に受け継がれています。
ウールの着物は、普段着用とされカジュアルに着こなすことができるため便利です。
裏地がないのが一般的ですが、袖口や裾に八掛と呼ばれる裏地を付けて着ることもあります。着る時期は春秋冬が基本ですが、夏用の生地の薄いサマーウールと呼ばれるウールもみかけます。
ウールの着物のメリットは、趣味の着物とされているので自由に帯などと合わせられ、シワになりづらくふわふわで肌触りが良いことです。
ウール100%であれば、セーターを洗う感覚で洗濯ができるので重宝するうえ、価格もリーズナブルです。
ウールの着物のデメリットは、虫に弱いので保管が難しいことです。水にも強く丈夫ですが、お湯に弱いのでお湯で洗濯をしてしまうと縮んでしまうため注意が必要です。
化繊やウールの着物の買取をしてくれるのはどこ?
化繊やウールの着物は絹のものとは違い、どこでも売りやすいものではなく、買取してくれる店を選ぶのが大切になります。
ネットオークション
化繊やウールの着物は、他の生地の着物にくらべて安価に購入できるのでなかなか売れません。
ただし、振袖などで縁起の良い柄は人気が高いので値が付くこともありますが、汚れがあったり写真と実物が違って見えると、クレームを付けられてしまう危険があります。
オークションの記事で詳しく書いていますが、オークションでは手数料などがいろいろと引かれてしまうので、もともと値段が高くない化繊・ウールの着物では、ほとんど利益にならない可能性も高いです。
リサイクルショップ
化繊やウールの着物は、リサイクルショップでは、大量にあると買取ってもらえることもありますが、まとめて数百円だったりとほとんど値が付きません。
着物専門でないリサイクルショップでは、もともと着物は適正な買値がつきにくいです。
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インターネットで申し込める着物買取専門店
化繊の着物には二種類のタイプがあります。
ひとつは、反物からサイズを測り仕立てる化繊の着物、もうひとつはプレタポルテと呼ばれる既製服の仕立てあがった着物です。
着物買取専門店の場合は、着物の専門家が査定し値を決めますが、反物は値が付くことがあります。
また、化繊やウールの着物の中にも人気ブランドがあり、着物買取専門店は、しっかりとした流通ルートを持っているので買取ってもらえることもあります。
何といっても手間がかからずインターネットで簡単に申し込みでき、無料で査定してもらえるのは便利です。
化繊やウールの着物の買取相場
一般に化繊やウールの着物は値が付かないと言われていますが、買取ってもらえることもあります。(残念ながら高額ではありません…)
買値がつきやすいのはどんなケースなのか、買取相場はいくらくらいなのかまとめました。
サイズと種類で決まる
化繊の着物では、一番多いのは小紋の着物ですが、ほかにも訪問着、付け下げ、色無地、振袖、留袖と幅広くあり、正絹(絹100%のもの)の代替品として用いられています。
ただ、代替品なので、フォーマルな場では相応しくないとされますが、この場合のフォーマルな場とは、結婚式の披露宴やレセプションを言い、親しい仲間が集まるクリスマスパーティや忘年会のパーティ、新年会のパーティー、茶道のおけいこ、展覧会、同窓会などでは化繊の着物でも構いません。
そこで、正絹のものと代替として使える訪問着などは、プライベートの集まりなどを中心に活躍するので、着る人を選ばない十分なサイズのものならば、思うより高額で売れることもあります。
ウールの着物も、珍しい柄や反物などを中心に買取ってもらえることがあります。
新しいもの・夏物は売れる
ウールの着物は、羊毛なので虫食いがあると売れません。
化繊やウールは新しいものほど人気があり、未使用品は買取ってもらえるチャンスが高いです。
また、夏の着物は、流通が少ないので、薄物素材は新しいものほど売れることがあります。
ブランド着物は高値で売りやすい
東レシルックのように高級で着物専用に作られている化繊の着物もあります。見た目は絹と区別のつきにくく 肌触りも滑らかなので高く売れることがあります。
撫松庵のデザインは、従来の柄と異なり古典柄と現代の融合という斬新的な着物が多く若い女性を中心に人気があります。
ウールは古い着物の場合は値が付きません。サマーウールや源氏物語の源氏小紋は、着物用に織られ伝統柄から現代風の柄まで幅広く人気があり、買取ってもらえることもあります。
化繊の浴衣も高値で売れることがある
着物の他にも化繊の浴衣は、セオアルファ素材でシワになりづらく、アイロンが要らないので高値で売れることもあります。
ファンタジックなデザインが特徴のツモリチサトの浴衣もポリエステルですが、セオアルファ素材を使用し、綿よりも汗を吸収、外に発散するため夏に大活躍!そのため、化繊であっても買取ってもらえることがあります。
実際の化繊やウールの買取価格は数百円~3,000円以上
化繊やウールの着物でも、未着用だったり着装回数が少なく、160㎝以上の大きめのサイズ、状態が良い場合にはそれなりの買値が付く場合があります。
化繊とウールの着物の買取例を調べたところ、例えば下記のような例がありました。
着物と元値 | 買取例 |
---|---|
135,000円の化繊訪問着(東レシルック) | 3,000円~ |
60,000円の化繊浴衣(撫松庵) | 2,500円~ |
30,000円の絽夏着物(夢工房) | 1,000円~ |
50,000円の源氏小紋(源氏物語) | 1,500円~ |
化繊やウールの着物を売りたい場合は着物買取の専門店へ
化繊やウールの着物だから絶対に買取ができないわけではありませんが、着物専門でないリサイクルショップなどでは、絹の着物以外のものは、まず買い取ってもらえない場合の方が多くなってしまいます。
着物買取専門店では、インターネットから申し込むだけで費用がかかったり、面倒な手続きがあったりすることもなく、簡単に無料で出張や宅配で査定してもらうことができるので、高値が期待できない着物でも、査定だけでも頼んでみても、損はないかと思います。
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