まだ育児をしたことのない人には聞き覚えのない言葉かもしれませんが、ミルクで育児をしている人なら一度は「フォローアップミルク」というのを見たり聞いたりしたことがあると思います。通常の粉ミルクの棚に混ざって売っていることも多いので、なんだろう?と気になることも多いフォローアップミルク。しかし、実際の効果や必要なのかはあまり知られていないのではないでしょうか。
今回は、疑問の多いフォローアップミルクについてご説明いたします。
目次
フォローアップミルクとは
フォローアップミルクの役割
そもそもフォローアップミルクとは一体どのような役割があるのでしょうか?
赤ちゃんは、生まれてからずっと母乳やミルク一筋で育つわけではありません。ある程度成長したら離乳食がはじまります。離乳食が始まってから3回食になった頃に登場するのがフォローアップミルクです。フォローアップミルクは、赤ちゃんにとって、離乳食では不足してしまいやすい栄養素を補給するという役割を担います。
各社からいろんな種類のフォローアップミルクが販売されていますが、どのフォローアップミルクも共通して、離乳食では補えずに不足してしまいやすい、たんぱく質やカルシウム、鉄分やビタミンなどの栄養素が豊富に含まれています。
通常のミルクとの違い
通常のミルクとフォローアップミルク、一体どう違うの?という疑問を持たれる方も多いでしょう。
普通のミルクは新生児から飲むことができるので、赤ちゃんが成長していく上で必要とされる栄養素がバランスよく含まれています。その一方で、フォローアップミルクの場合は、離乳食が始まってから不足してしまう栄養素がメインとして含まれています。そのため、普通のミルクに含まれている亜鉛や銅などの栄養素は入っていません。また、離乳食と一緒に摂取するミルクなので、普通のミルクに比べると少しだけ低カロリーに作られており、価格も少し安めに設定されています。
フォローアップがおすすめの赤ちゃん
フォローアップミルクは、すべての赤ちゃんが必要というわけではありません。あくまでも栄養不足が気になる場合に、飲ませてあげればOKなミルクです。大人でも、栄養が偏ったり不足したりしている場合は、サプリメントで栄養補給する人がいますよね?しかしサプリメントはすべての人が必要なわけではありません。成長するにあたって必ず必要ではないということを前提に、フォローアップミルクの導入がおすすめの赤ちゃんについてまとめてみました。
- 離乳食をはじめたが食べムラや好き嫌いが多い赤ちゃん
- 母乳と離乳食を並行しているが、母乳の出が悪くなってきてしまった場合
- 与えている離乳食の食材が偏っている場合
- 卒乳のためにミルクを飲ます回数を減らしたいが、1歳未満のため牛乳が飲めない赤ちゃん
上記に当てはまる場合には、フォローアップミルクで栄養を補給することを考えてみましょう。
フォローアップミルクが必要な期間
いつから飲ませる?
フォローアップミルクを開始させるにあたり、どのくらいの時期から導入するべきか?という疑問もあると思います。さまざまな場所で購入できるフォローアップミルクを見てみると、生後9ヶ月からと記載されているものが多いです。しかし、9ヶ月を過ぎたらすぐに導入しなければならないわけではありません。
離乳食の進み具合を見ながら、フォローアップミルクを導入しましょう。多くの方は、離乳食が3回食になったタイミングで開始しているようです。生まれてからの日数で考えるよりも、赤ちゃんのペースに合わせてはじめてみてください。
また、注意して欲しいのが、生後6~8ヶ月ごろの離乳食初期の赤ちゃんにフォローアップミルクを飲ませてしまうと、赤ちゃんの栄養バランスが崩れてしまいます。離乳食初期の赤ちゃんには普通のミルクや母乳を与えてあげましょう。
いつまで飲ませる?
では、フォローアップミルクはいつまで飲ませれば良いのでしょうか?メーカー側では3歳くらいまで飲ませることをおすすめしています。しかし、1歳を過ぎれば粉ミルクではなく牛乳を飲めるようになるので、フォローアップミルクから牛乳に変える人も多いようです。ただ、赤ちゃんが牛乳アレルギーの場合には、3歳くらいまでフォローアップミルクで栄養補給しても良いかもしれませんね。
フォローアップミルクのやめどきは、お母さんによってさまざまであると言えるでしょう。3歳まで飲ませる人もいれば、牛乳に変えたり、離乳食の期間だけにして普通の食事ができるようになったタイミングでやめたりと、赤ちゃんのペースに合わせて考えてみてください。
おわりに
今回はフォローアップミルクについてご説明しましたが、フォローアップミルクは栄養補助食であるということを忘れないで下さい。必ずしも飲ませなければいけないというものではないので、赤ちゃんの成長や健康に問題がなければ導入しなくても問題はありません。
飲ませないと栄養不足になってしまうのでは?とあまり心配せずに、赤ちゃんの様子や食生活を見ながら、導入するかどうかを検討してみましょう。