「デュタステリド」の効果や副作用など基礎知識まとめ
AGA治療薬として新たに注目を集め始めているものに「デュタステリド」があります。「デュタステリド」に関するうわさには、今までのAGA治療薬よりも効果があるというものや、副作用が激しいというものがあるようです。
しかしうわさをいくら検証しても仕方がありません。実際に「デュタステリド」がAGAに対してどのような効果を及ぼすのか、注意すべき副作用にはどのようなものがあるのか、詳しく知っておく必要があるでしょう。
AGAに悩む方にとって、治療の選択肢が増えることはとても心強いことです。しかし副作用の具体的な内容を知らないままに効果の高さのみで判断するのは怖いことでもあります。
やみくもにうわさで行動するのではなく、正しい知識を取得して治療に利用するかどうかを判断しましょう。AGA治療の新たな希望となるのかどうかを「デュタステリド」の効能と副作用などを検証しながら理解していきましょう。
「デュタステリド」とは
「デュタステリド」はAGA治療薬として有名なフィナステリドと同じような経緯を経てAGA治療薬となった成分です。フィナステリドと同じように本来は前立腺肥大のための薬として開発されました。
これはそもそもがAGAと前立腺肥大の原因が同じだからです。そのため2009年には先に前立腺肥大の薬として「デュタステリド」を用いた薬が厚生労働省に認可されています。
AGAの治療薬として認可されたは2015年9月という、本当につい最近のできごとです。しかも薬としての開発が遅れて、実際に発売されたのは2016年6月のことでした。
ですからまだ「デュタステリド」は治療に利用されはじめて間もない薬であると考えていいでしょう。認可された「デュタステリド」配合の薬の商品名は「ザガーロ」です。
効能としてはすでに使われているプロペシアと同系統の治療薬となります。ただし、プロペシアに使用されているフィナステリドとはやや効果範囲が違うので、プロペシアよりも効く薬としてすでに評判となっているのです。
「デュタステリド」はフィナステリドの1.5倍?
AGAの原因は、髪を作る機能を阻害する男性ホルモンのジヒドロテストステロンです。このジヒドロテストステロンは、5α-還元酵素によって男性ホルモンのテストステロンが変化することで発生します。
「デュタステリド」は、このジヒドロテストステロンを作り出す5α-還元酵素の機能を阻害することができます。これはプロペシアに使われているフィナステリドと同じです。
しかし「デュタステリド」とフィナステリドには明確な違いがあります。5α-還元酵素には1型と2型があり、フィナステリドではこの内の2型のみしか抑制することができないのです。
その点「デュタステリド」は1型2型両方を抑制することが可能です。つまり理論上はほぼ2倍の効果があるということですが、実際には1型2型の発生量に差があるので2倍までの差はないようです。
実際に「デュタステリド」とフィナステリド、両方の成分を使った比較実験が行われ、「デュタステリド」のほうが約1.5倍毛髪の再生力に勝っていたという結果がでました。つまり「デュタステリド」は成分としてフィナステリドよりもAGAに対して効果的であると実証されているのです。
「デュタステリド」の副作用
「デュタステリド」の副作用として現れやすいのが性に関わる身体的問題です。「デュタステリド」は男性ホルモンを抑制する効能があるので、その作用で身体に女性的な特徴が出る場合があります。
乳房が大きくなったり、生殖機能が低下したりといった症状が出る場合があるのです。また、肝機能障害にも注意が必要です。さらに副作用とは違いますが、使用を慎重に行うべき特徴があります。
ある程度の期間使ったあとに長期的に使用をやめると、リバウンドで薄毛が急激に進行する場合があるのです。これを防ぐには「デュタステリド」とフィナステリドを切り替えながら使用するという方法が有効のようです。
AGAに対する効果が高い分、「デュタステリド」は体に及ぼす影響も大きくなるので、医師とよく相談しながら使っていきましょう。
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おわりに
「デュタステリド」は2015年に厚生労働省の認可を受けたAGA治療薬「ザガーロ」の有効成分です。「ザガーロ」が販売を開始したのが2016年6月からですので、まだまだ若い薬と言えるでしょう。
そのため、薬として問題点の洗い出しがまだ終わっていない部分もあり、使用にあたり不安を覚える人もいるようです。ただし、その効果からAGA治療薬としての性能が高いのは間違いありません。
現在AGA治療のための内服薬として活躍しているプロペシアの成分、「フィナステリド」よりも、AGAの原因となる酵素の働きを阻害する力は強いからです。現在AGAで治療中の人にとって、「デュタステリド」は大きな期待を寄せることのできる成分と言えます。
ただし、男性ホルモンを抑制する成分なので、女性的な体つきになる副作用などもあります。必ず医師の元で使用方法を相談しながら上手に治療に役立ててください。